こんにちは!
キーワードマーケティングの石川です。
広告を運用するうえで、結果を「良い」か「悪い」か判断する際に重要なのは、「何と比べて、どう測ったのか」を誤らないことです。比較の方法を間違えると、せっかくの広告効果を誤解してしまい、余計なコストをかけたり、間違った施策を打ってしまうリスクがあります。
そこで今回は、広告の結果を比較・評価する際に押さえておきたい9つのポイントを解説します。
1. 目標を明確にする
比較のスタート地点は「そもそも何を達成したいのか」をはっきりさせることです。“ゴールの数値”がブレると、何を比較すればいいのか曖昧になり、効果が出ているかどうかを見失います。
2. 測定可能な指標にする
評価する項目が、明確かつ数値で測定できるようになっているかを確認しましょう。指標を数値化しないと、成果を周囲に説明しにくい、再現性のある改善施策を打ちにくいなどのデメリットが生じます。
3. 同じ種類のもの同士を比較する
比較する際は、広告の「種類」や「配信チャネル」、「目的」などが同じ条件のもの同士で行いましょう。比較対象の前提条件をしっかり合わせることが大切です。
4. 掘り下げて比較する
「アカウント全体で費用対効果が上がったからOK」だけでは、より深い気づきを得られない場合があります。階層ごとに問題点や成果が出ている要因が異なるケースが多いです。俯瞰と詳細の両面から見る癖をつけると、改善サイクルが回りやすくなります。
5. データ量が少ないときは慎重に判断する
短期間のデータや、サンプル数が極端に少ない状態で結論を出すのは危険です。サンプル数が少ない場合、偶然性が高いので「本当に改善した」とは言い切れないのです。データ量が少ない場合は、「運用期間を長めに設定する」「日次単位だけでなく週次や月次で集計する」などをしてから比較を行いましょう。
6. 同じ期間で比較し、時間軸を考慮する
広告の比較では、できる限り同じ条件下で期間をそろえることが大切です。時間軸が長期的に違うときは、日数あたりの指標や週次ごとの推移など、統一感のある形にして見直します。比較条件が異なると、優劣の判断自体が無意味になるため、期間や条件の整合性をしっかり確保しましょう。
7. 外部要因の影響を考慮する
広告の結果は、さまざまな外部要因によっても左右されます。競合他社のキャンペーン、ニュースやトレンドの影響など、こうした外部要因があると、突然コンバージョン数が増えたり、逆に減ったりする場合もあるので、表面的な比較結果だけに一喜一憂せず、背景を探ることが重要です。比較のタイミングで大きなイベントがあった場合は、必ず記録しておき、「いつ何があったか」を常に把握することで、データの変動に理由づけができます。
8. ターゲットごとに比較する
複数のターゲット層に対して広告を出している場合、結果をひとまとめにして比較すると本質が見えにくくなります。 ターゲットごとに広告の反応が違うこともあるので、セグメントに分けてデータを見比べることが大事です。ターゲットごとに広告の方針やメッセージを変える場合は、セグメント別の結果を測定し比較するクセをつけましょう。
9. 比較しやすい形にする(視覚化・一覧化)
数値が比較しにくい形で散らばっていると分析に時間がかかり、見落としも増えます。表やグラフ、ダッシュボードツールなどを活用して、複数の指標が同時に見られる工夫をすると、変化の傾向を把握しやすくなります。定点観測する指標をあらかじめ決め、一定の頻度で視覚的に共有できるレポート形式を持つと。すると、チーム内のコミュニケーションも円滑になります。
広告の結果を比較する目的は、単に「良い/悪い」をジャッジするためだけではありません。結果をどう解釈し、次にどんな手を打つかまでが重要です。そして、そのためには「何とどう比べたのか」を正しく設定しないと、誤った結論に導かれてしまいます。
・目標を明確化し、指標を数値化する
・比較対象の条件を合わせて、公平な基準で比べる
・外部要因やターゲットの違い、データ量を考慮して判断する
・視覚化することで継続的なモニタリングをしやすくする
今回お伝えした9つのポイントを意識して運用を続けていけば、広告の結果を正しく理解し、適した改善サイクルに繋げることができるようになるので、広告運用でぜひ実践してみてください!
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