広告運用で「数値」と「声」を融合させて成果を高める方法

こんにちは!
キーワードマーケティングの石川です。

広告運用には日々、管理画面を中心に状況を確認し、必要な施策を行うという繰り返しがつきものです。

しかし、どの施策にもメリットとデメリットがあり、一部の施策や数値だけを深掘りしても最適解にたどり着けるとは限りません。広告運用全体を俯瞰し、複数の切り口からじっくりと検証を重ねることで、ようやく突破口が見えてくるのです。

コンバージョンを最大化するうえで欠かせないのが、数値(定量)と声(定性)の両輪を活用して課題の本質を捉える姿勢です。

管理画面から得られるCPAやコンバージョン率といった数値情報だけでなく、実際に問い合わせや来店時に寄せられる“生の声”をきちんと拾い上げることで、データの裏側にある背景まで立体的に把握できます。

たとえば、CPAが高騰しているときには、管理画面を使って「どの広告やターゲティングが原因なのか」を探ることが大切です。さらに、その結果だけに頼らず、お客様の反応やコメントも確認し、「商品の良さがわからない」「サービスを利用するハードルを感じる」といった声を拾い上げます。そうすることで、単にCPAが高いという事象に終始せず、なぜ高くなっているのか、どこを変えれば改善できそうかといった具体的な道筋が浮かび上がるのです。

こうした原因を見つけたからといって、すぐに大がかりなリニューアルを行うのは得策ではありません。成果につながるポイントがどこに潜んでいるかは、意外に断片的だったり、小さな要素に埋もれていたりするものです。

「広告で伝えるメッセージを少し変えてみる」「ランディングページのファーストビューに第三者評価に関する情報を追加する」「問い合わせフォームの入力項目を一つ削減してみる」・・・こうした小さな実験を繰り返すことで、施策と結果の関係を一対一で捉えやすくなり、それぞれの変更がどのような影響を及ぼしたのかを把握できるようになります。

たとえば、メッセージを変えたことでパフォーマンスがどのように変化したのか、ファーストビューに第三者評価を載せたことで離脱率がどれほど低下したのか、入力項目を削ったことでコンバージョン率がどれくらい向上したのかといった点を検証することで、広告運用全体の成果を高めるための具体的な指針を見いだせるでしょう。

さらに、小さなテストを繰り返す過程で、「ここが想像以上に効果を生むのか」といった意外な“当たり施策”に出会うことも珍しくありません。最初は脇役に見えた要素が、ユーザーの心理的障壁を取り除き、コンバージョンを押し上げるきっかけになることもあるのです。

だからこそ、多角的な視点で「数値と声を合わせて読む → 仮説を立てる → 実行する → 結果を検証する」というサイクルを何度も回す意味があります。この継続的なアプローチのなかで、自分たちが気づいていなかった要素が光り始め、全体の成果を底上げしてくれる瞬間に立ち会えるでしょう。

競合他社がひしめくネット広告の世界では、幅広い視点をもって問題を捉えられるかどうかが、最終的な差を決める要因になります。数値だけを追うのでもなく、漠然とした声だけを鵜呑みにするのでもなく、両者をバランスよく生かして全体像を見極めましょう。

今回お話ししたような「マーケティング観点」の広告アカウントの構築と運用を学べるのが弊社の養成講座です。


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株式会社キーワードマーケティング 執行役員/インハウス支援室 室長/マーケティング支援/現役のマーケター&広告運用プレイヤー