広告運用で副作用を回避するために必要な思考

こんにちは!
キーワードマーケティングの石川です。

運用型広告を回しているとき、つい「目先のKPI達成」に注目しすぎてしまうことはないでしょうか。顧客獲得単価(CPA)を改善するために、手っ取り早い施策を実行した結果、後から別の課題が浮上するケースは珍しくありません。こうした状況が続くと、本来の目標である売上や利益の成長、ブランド価値の向上に支障をきたすこともあります。

短期的な施策が引き起こす“副作用”の例として、たとえば「割引キャンペーン」があります。短期的な売上を最優先するあまり、割引クーポンを広告で配信した結果、コンバージョン率が上がり、一時的な売上増も達成。しかし蓋を開けてみると、通常価格で購入していた既存顧客が割引待ちに回り利益率が低下し、さらに割引目当ての新規客は定着率が低く、リピート購入がほとんど発生しないといった問題が生じることがあります。

このように、短期的な指標こそ良くなったものの、最終的には利益率が下がり、長期的な売上を圧迫してしまうリスクがあるのです。

また、広告の反応を高めようと「刺激的なコピー」を使いすぎると、ブランドの品位を損ねてしまうケースもあります。これにより、広告を見たユーザーがネガティブな印象を抱き、“副作用”が発生する可能性も否定できません。

広告運用はスピードが重視されるため、即座に対処策を打ちがちです。しかし、目先の数値を改善するだけの対処療法的アプローチでは、長期的には大きな弊害をもたらす恐れがあります。

短期的な課題が長期的ダメージに発展しないようにするにあたり不可欠なのが「経営レベル」での視点です。広告運用だけの視野にとどまらず、短期的に売上を確保するのか、それとも中長期的な成果につなげたいのかなど、優先度と全体目標を整理した上で施策を設計することが大切です。

運用型広告の世界では、どうしても“KPI改善”という短期的な成果が注目されがちですが、施策の影響がすぐに数値化されないことも多々あります。だからこそ、短期だけでなく中長期の視点でも結果を評価し、企業全体の持続的な成長に繋げることを忘れてはなりません。

今回お伝えしたような、広告運用に必要な思考とノウハウを体系的に学べるのが弊社の養成講座です。


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株式会社キーワードマーケティング 執行役員/インハウス支援室 室長/マーケティング支援/現役のマーケター&広告運用プレイヤー