こんにちは!
キーワードマーケティングの石川です。
お客さんに「どうして商品を買ったのか」と聞いてみたのに、しっくりした理由が返ってこない、言われた理由を鵜呑みにしてターゲットを定めたけど、どうもしっくりこない。このような経験はないでしょうか?
実は、顧客の声やアンケート結果は、必ずしも本音や真の動機を正確に表しているとは限らないのです。たとえば、家族や知人にも秘密にしているような個人的な事情が購買理由になっていることもあれば、「何となく好き」という自分でもうまく説明できない曖昧な欲求が影響していることもあります。
それなのに、顧客に「聞いた理由=真実」と考えてしまいがちです。この“隠れた本音”を見落とすと、ターゲット設定がズレてしまう可能性が高まります。
そこで重要なのが、ターゲットを評価することです。設定したターゲットが適しているかを評価する基準が3つあります。
評価基準の1つ目は「そのターゲットは実在する集団か?」です。
まずは、想定しているターゲットが、そもそも実在している集団なのかを確認しましょう。
・年齢、性別、居住地、世帯構成、興味・関心など、複数のセグメンテーション変数に基づいて定義しているか?
・実際の顧客データと乖離していないか?
・机上の空論で作り上げてはいないか?
そのターゲットが本当に存在する集団かどうかを確かめるには、顧客データやアクセス解析、既存顧客へのヒアリング結果など“数字や事実”をもとに検証することが大切です。
評価基準の2つ目は「“欲しい人”をできるだけカバーできているか?」です。
ターゲットを絞り込みすぎると、せっかく商品・サービスを求めている層を取りこぼしてしまう可能性があります。
たとえば、ある料理教室のターゲットを「高級食材に興味がある30代女性OL」と細かく設定した場合。このターゲット、実在はするかもしれませんが、市場全体でみるとごく一部のニーズに限定される恐れがあります。
ターゲットを細かく設定しすぎると、本来はあなたの商品・サービスを必要としている人まで取りこぼしてしまう可能性があるのです。
そこで「この商品・サービスを本当に必要としているのは誰だろう?」と視野を広げてみましょう。抽象度を少し上げることで、取りこぼしを減らし、本来取り込みたい層までしっかりカバーできる可能性が高まります。
評価基準の3つ目は「“欲しくない人”が大きく混在していないか?」です。
ターゲットを大雑把に定義しすぎると、「興味のない人」や「必要性を感じない人」まで大量に含まれてしまうことがあります。
たとえば、「20~60代の働く人」という定義は、幅が広すぎる場合が多いです。というのも、20代と60代ではライフスタイルや課題、興味・関心のある分野が大きく異なる可能性があるからです。そこで検討できるのは、「より具体化する」「セグメントを細分化する」ことです。そうすると、伝えたいことが明確になり、広告クリエイティブの作成もしやすくなるでしょう。
1.実在する集団か?
2.欲しい人をカバーできているか?
3.欲しくない人を広く含みすぎていないか?
この3つを繰り返しチェックしていくことで、ターゲットの精度が高まる可能性があります。ぜひ、評価基準として取り入れ、ブラッシュアップしてみてください!
広告出稿などの施策を打つ際には、「ターゲット」だけでなく、「ペルソナ」を設定する場合もあります。ペルソナはターゲットを代表する象徴的な人物像(仮想人物)と考えるとよいのですが、仮想であるがゆえに、何も考えずにつくってしまうと“空想上の理想客”になってしまう恐れがあるので注意が必要です。
そんなターゲットとペルソナの設定も含めて、広告で成果を出すために必要な知識とノウハウを体系的に学べるのが弊社の養成講座です。
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