こんにちは!
キーワードマーケティングの石川です。
広告運用には「マーケティング思考」で取り組むことが重要です。しかし多くの場合、まず手段に飛びついて「効果的なターゲティング機能はどれか?」「どんな画像なら反応が良くなるのか?」といったテクニック面に走りがちです。
こうした状況が生まれる背景には、マーケティングの基本要素を十分に理解・活用できていないことが挙げられます。
マーケティング思考で広告運用に取り組むにあたり、大前提として「明確なマーケティング目標」を設定することが必要です。売上・問い合わせ数・イベント申込数など、何をどれだけ達成したいのかをまず定義しましょう。
加えて、適切な予算設定も欠かせません。「最低限のコストで最大リターンを狙う」ことを意識しすぎると、必要な投資ができず、十分な成果を得られない場合があります。投資すべきところにきちんと投資するためにも、目標に見合った予算を確保しましょう。
次に必要なのが、市場動向と顧客の購買行動の傾向を把握することです。業界のトレンドや競合状況を理解することで、自社の広告戦略に必要なヒントが得られます。商品カテゴリ自体が伸びているのか、停滞しているのか? 競合他社はどのような切り口で集客しているのか?こうした情報を押さえておくと、より的確な広告メッセージの方向性が見えてきます。
広告の効果を高めるためには、顧客を「点」ではなく「人」として捉えることが大切です。購買意欲が高い人の属性はどうなっているのか?解決したい課題や不安は何なのか?商品を使ったあと、どんな未来を望んでいるのか?こうした背景を深掘りしていくと、顧客の深層にある欲求や人生の文脈(ストーリー)が見えてきます。その結果、広告メッセージが顧客の感情に響くようになり、より大きな共感を得られるのです。
顧客の求めることが見えてきたら、次はメッセージと価値提案を練り込みましょう。価値提案とは「なぜ、あなたのサービスや商品が、顧客にとってベストな選択となるのか」という理由づけです。たとえば「価格面での優位性」「購入後のサポート」「他社にはない独自機能」など、いろいろな切り口はありますが、これらそのものが価値になるわけではありません。大切なのは、それらの強みや特徴が顧客の課題や欲求とどう結びつき、具体的にどんなメリットをもたらすのかを明確に示すことです。どれだけクオリティが高くても、顧客の求めるものとズレていれば価値とは認められません。お客様の立場から見て本当に魅力を感じるポイントは何かを、改めて整理してみましょう。
そして、メディア(広告媒体)の選定です。広告を届ける先が間違っていると、どれだけ良いメッセージでも成果にはつながりません。ターゲットが普段どの媒体を見ているのかを調査し、適したチャネルを選びましょう。リスティング広告、SNS広告、ディスプレイ広告、動画広告、オフライン媒体など、選択肢は多様です。顧客層や商品・サービスとの親和性に注目して検討してください。
そして最後に、ここまで紹介した要素を組み合わせましょう。要素を整合性をもって組み合わせることで、「どんな人に、どんな価値を、どの媒体を使って伝えるか」が明確になり、より高い広告効果が期待できます。
優れた広告成果は、一度限りのキャンペーンだけで生まれるわけではありません。日々の運用で得られたデータをもとに、「予算は適切か」「ターゲットのニーズは合っているか」「新しいトレンドが生まれていないか」などを継続的に見直し、改善を繰り返すことが重要です。
「なんだか広告が思うように成果を出せない・・・」と感じたときは、改めてマーケティングの基本に立ち返ってみましょう。
・目標、予算が曖昧ではないか?
・市場の変化や競合分析を軽視していないか?
・顧客の本質的なニーズを捉えているか?
・価値提案やメッセージは的確か?
・選んだ広告媒体はターゲットに届くルートになっているか?
これらを総合的に確認し、必要に応じて戦略を調整することで、期待する成果に近づくはずです。広告運用はテクニックで目を引きがちですが、成功の土台には必ずマーケティングの基本要素の徹底した落とし込みがあります。ぜひ一つひとつを着実に押さえ、広告戦略を次のレベルへ引き上げてください!
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