こんにちは!
キーワードマーケティングの石川です。
広告を運用していると、管理画面に表示されるクリック数やコンバージョン数などの定量情報ばかりに目が行きがちです。もちろん、これらの数値分析は重要ですが、データ数が少ないときや原因がはっきりしないときには、「管理画面の外にある定性情報」が大きな手がかりになります。
定性情報とは、具体的にはお客様の声、問い合わせメールの内容やアンケートの自由回答欄、SNS上のコメント、あるいは世の中のトレンドを捉えたニュース記事のような情報です。
定性情報を読み解く際にまず気をつけたいのは、一つの意見にだけ振り回されないことです。たまたま目にした要望やクレームが印象的だったとしても、それだけを真に受けて施策を組み立てると、大多数のユーザーのニーズとズレる可能性もあります。
そこで検討できるのが、テーマごとに情報をグルーピングして数値化するやり方です。たとえば、複数の問い合わせ内容を読み比べたうえで、「サポートのレスポンスについて言及がある件数」「商品の機能に疑問を持っている件数」「デザイン面の使い勝手に不満がある件数」「解約の条件を気にしている件数」のように、似た内容を同じカテゴリへ分類していきます。
そうすることで、おおまかな全体像が見えてきて、「最も件数が多いのはサポートのレスポンスだ」というように、重点を置くべきポイントが数値として可視化されます。
こうして見えてきた傾向を管理画面の定量データと照らし合わせることで、「コンバージョンが伸び悩んでいるのはレスポンスの早さを疑問視しているユーザーが多いからではないか」という仮説や、「デザインを改善すればコンバージョン率が上がりそうだ」といった具体的なアイデアを導きやすくなります。
定量データと定性情報を組み合わせることで、より説得力のある施策が打てるようになるのです。定量情報だけでは捉えきれないユーザーの本音や期待は、定性情報に隠れていることがあります。こうした情報を無数の断片として扱わずに、テーマごとに整理して数を把握しておくことで、ユーザーが本当に求めているものを見誤りにくくなります。
データ分析だけに頼るのではなく、定性情報を整理・分析する仕組みを用意したうえで活用すると、広告運用の可能性は一段と広がることでしょう。たとえば、ユーザーが商品やサービスに触れるときの気持ちや感覚を数値化できれば、定量データだけでは捉えきれない改善点が明確になります。こうした取り組みこそが、真にデータドリブンな広告運用を実現するために欠かせない取り組みの一つです。
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