顧客の声に要注意!広告の成果を歪める3つのバイアスとは?

こんにちは!
キーワードマーケティングの石川です。

広告で成果を出すために欠かせないひとつが「顧客理解」ですが、そのための重要な手段が、顧客へのインタビューやアンケートです。

しかし、多くの方が陥りがちな落とし穴があります。それは「顧客の回答を安易に信じてしまう」ということです。

顧客は常に正直に答えてくれると思いがちですが、実は人間には無意識の「バイアス」が働いています。例えば、「なぜこの商品を買ったのですか?」と直接尋ねられると、多くの人は即座に本当の理由を言えるわけではありません。そのため、「自分が答えやすい理由」や「相手に伝えやすい理由」に無意識にすり替えてしまうことがよく起こるのです。

例えば、ある文具メーカーがインタビューで「なぜ当社のボールペンを選んだのですか?」と聞いた際、「書きやすかったから」と回答を得たとします。しかし実際に購入行動を分析すると、顧客が最初に惹かれたのは「他よりも低価格」だったというケースもあります。つまり、顧客自身が無意識のうちに本音とは異なる回答をしてしまっているのです。

また、たとえ顧客が本当の購入理由に気づいていたとしても、それを適切な言葉で表現できないことがあります。感覚的なものや感情に根差した理由を具体的な言葉にするのは容易ではありません。さらには、本音を言いたがらない心理的抵抗がある場合もあり、結果として真のニーズや意図が隠れてしまいます。

こうしたバイアスを回避し、本音を引き出すために重要なのは、「回答を急かさない」ことです。インタビューの際に回答がなかなか得られないと焦り、「例えば〇〇ですか?」と具体例を挙げてしまうと、相手は誘導され、その方向に引きずられてしまいます。じっくりと間を取り、顧客が自分自身の言葉で語れるように促しましょう。

また、インタビューは一方通行の質問だけでは本質的な情報を得ることが難しいです。質問→回答→質問・・・のキャッチボールを繰り返し、回答に対して「なぜそう感じるのか?」、「具体的には?」と深掘りしていくことで、本当の動機に近づけます。

加えて、もう一つ大切なポイントがあります。それは「インタビューの目的を明確にする」ことです。「サイトの公開用だから」と形だけの質問を繰り返しても、真の顧客理解にはつながりません。「この顧客は何に悩んでいるのか?」、「どんな情報を求めているのか?」を徹底的に掘り下げて聞くことで、マーケティングや広告施策に直接役立つ情報を手に入れることができます。

インタビューやアンケートは、広告・マーケティング施策の成功確率を高める原石です。ただし、その使い方を誤れば、逆に方向性を誤るリスクもあります。

「顧客理解」を目的に明確に設定し、正しく質問を設計すること。そして、顧客の回答に潜むバイアスを理解し、その奥にある本音を慎重に探ること。これが、インタビューやアンケートを成功させる秘訣です。

今回、解説したインタビューについて、思考からアクションまで学べるのが弊社の養成講座です。養成講座では、インタビューの設計書となるファイルを提供しています。


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株式会社キーワードマーケティング 執行役員/インハウス支援室 室長/マーケティング支援/現役のマーケター&広告運用プレイヤー