こんにちは!
キーワードマーケティングの石川です。
広告運用において、コンバージョンは成果を測るための重要な指標です。適切なコンバージョンの選定ができていない場合、成果が見えづらくなるだけでなく、運用そのものが非効率になるリスクがあります。
コンバージョンとは、「広告主にとって価値のあるユーザー行動」を指しますが、この「価値」が何を意味するのかは、業種やビジネスモデルによっても異なります。たとえば、ECサイトでは「購入」が典型的なコンバージョンですが、BtoBは「問い合わせ」や「資料請求」が重視される場合もあります。
そんなコンバージョンを選ぶ際に参考にすると良いのは次の基準です。
1.現在のサイトに設定されている「ゴール」
広告運用で設定するコンバージョンは、サイトに用意されているゴールと一致していることが基本です。たとえば、ECサイトなら「購入完了」、情報サイトなら「メールアドレス登録」や「資料ダウンロード」など、サイト内の明確なアクションが基準となります。
2.ビジネス目標から逆算する
売上などのビジネス目標を基に、それに直結する行動をコンバージョンとして設定します。たとえば、年末の売上目標を達成するために、まず必要な売上額を算出し、それを達成するために必要な新規客数や購入単価を見積もります。その上で、広告経由でどれだけの問い合わせ数や資料請求数が必要かを逆算し、それを具体的なコンバージョンとして設定するようなアプローチです。
3.ターゲットユーザーのニーズから考える
コンバージョンを設定する際には、ターゲットがどのような課題や悩みを抱え、どのような情報や解決策を求めているのかを理解することが重要です。ターゲットの行動や求めている情報を起点に、自然な流れで解決に近づくアクションをコンバージョンとして設定します。
たとえば、企業のDX推進を検討している担当者が「業務効率化の具体的な事例やノウハウを知りたい」と考えている場合、初期段階で「事例レポートのダウンロード」をコンバージョンとして設定することで、ターゲットが求めている情報を提供しつつ、自社の関連サービスへの興味を引き出すことが期待できます。
4.競合他社の事例を参考にする
競合他社がどのようなコンバージョンを設定しているかを参考にすることも有効です。たとえば、同業他社が「ウェビナー登録」や「無料トライアル申込」を重視している場合、自社でも同様の指標を試験的に導入することで、新たな施策の可能性を広げられるかもしれません。
コンバージョンの設定で注意が必要なのは「マイクロコンバージョン」です。
マイクロコンバージョンは、最終的な成果(たとえば購入や問い合わせ)に至るまでのプロセスで発生する中間的な行動や接点を指します。たとえば、特定のページの閲覧やフォーム入力の途中段階がこれに該当します。このような行動をマイクロコンバージョンとして設定することで、結果的に最終成果に貢献する場合もあります。
ただし、マイクロコンバージョンが必ずしも最終成果と明確に関連しているとは限りません。そのため、過度に重視すると広告の運用が非効率になる可能性もあるため、慎重な設定と運用が求められます。マイクロコンバージョンは、あくまで補助的な指標として位置づけ、最終成果につなげるための一手段として活用することが重要です。
コンバージョンの設定において課題となるのは、「質」と「量」のバランスです。
量を重視しすぎると、購入意欲が低いユーザーやターゲットに合わないユーザーなど、質の低いリードが含まれるリスクがあります。
一方で、質を優先しすぎると、取得できるデータが限られるため、広告を出した結果について判断が難しくなる課題が生じる可能性があります。
コンバージョンを適切に選ぶことは、広告運用の成果を左右する重要な要素です。今回ご紹介した4つの基準と注意点をもとに、自社のビジネスやターゲットに適したコンバージョンを設定しましょう!
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