こんにちは!
キーワードマーケティングの石川です。
データに基づく広告運用は、成果を伸ばすための基本的なアプローチです。ただ、この方法だけに注力すると、本質的な課題が見落とされることもあります。なぜなら、データに基づく広告運用を導入するだけでは、市場や顧客の変化に柔軟に対応しきれないからです。そこで重要になるのが、視野を広く持って、データの分析や施策の検証・改善を継続的に行う姿勢です。
視野が狭いと、市場の変化や顧客の行動パターンを見誤り、無駄な広告費や人件費をかけてしまうリスクがあります。
たとえば、リスト獲得の数だけを追いかけるあまり、本来の購買意欲が高い層にアプローチできないケースもあります。興味や購買意欲が低い層が大半を占めるリストを集めてしまうと、販促メールを送っても反応率が低く、期待するほど売上が伸びないという結果になりかねません。しかも、多数の問い合わせや資料請求を受けても、その後の購入につながらないため、現場の対応コストだけが増大してしまうのです。
例をもうひとつ。たとえば、特典や割引を前面に打ち出してリストを集める施策を行うと、無料や値引きだけを目的に集まる層が増え、本来商品やサービスに関心を持つ層の割合が下がるリスクがあります。その結果、リストの質が低下し、後の営業アプローチで反応を得にくくなり、対応コストだけがかさんでしまうおそれもあるのです。
一方で、競合他社ばかりを意識しすぎると、自社の強みを活かす機会を逃し、本当に必要な施策を見直すチャンスを失ってしまうことがあります。たとえ他の企業が成果を出している施策があったとしても、それをそのまま真似するのではなく、自社の特性やリソースを踏まえて最適化することが大切です。
こうした問題を回避するためには、マーケティングの基本原則に立ち返ることが不可欠です。顧客目線を徹底し、データを分析して根拠に基づいた施策を組み立てる。加えて、営業、サポート、開発などの複数部門へ予算や人材をきちんと配分すれば、部門間の情報共有や連携を強化しやすくなります。
そうすると、顧客との接点を担う部署も含めて組織全体が取り組みを共有しやすくなります。結果として、企業全体のマーケティング活動を統合的に進めやすくなり、顧客価値の向上につなげることができるでしょう。
広告で成果を高めるには、相手がどんな情報を求めているかを捉えることに努め、要点を簡潔に伝えることが大切です。興味を持たない人に同じ内容を何度見せても反応は期待できませんが、「まさにこれが知りたかった」と思われる情報であれば行動につながりやすくなります。結局のところ、見る側の状況や関心を最優先に考える姿勢が、広告の効果を大きく左右するのです。
データやデジタル技術の環境は絶えず変化しますが、視野を広く保つことで必要に応じて施策を見直し、柔軟にアップデートしていくことが大切です。単に新しい媒体や広告に追加された機能を導入するだけでは大きな成果は期待できません。新たに導入した媒体や機能を活用して得られるデータを分析し、施策を検証・改善し続けることで、効果を最大化していくことが不可欠です。視野を広く保ち、広告費を含むリソースを適切に使えば、長期的な成果を得やすくなるでしょう。
広告運用を行う際は、マーケティングの視点を踏まえた広告の作り方や運用方法を考えることが欠かせません。そうしたマーケティング思考に基づくアプローチを学べるのが、弊社の養成講座です。
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