お客様の声を意味のある情報へ変換しLP改善に結びつける活用法

こんにちは!
キーワードマーケティングの石川です。

ランディングページ(LP)を改善する際、「お客様の声」を参考にすることは多いです。顧客の生の声は、商品やサービスの良さをリアルに映し出します。

ただ、声を“そのまま鵜呑みにしない”ように注意しましょう。

たとえば、ある顧客が「サポートが素晴らしかったから購入した」とコメントしていたとしても、それが多数派の意見なのか、それともたまたまその顧客だけの基準や好みなのかを見極めないと、誤った方向に舵を切ってしまう危険があります。

お客様の声は、まだ整理されていない「生の情報」にすぎません。この「生の情報」を整理・加工して、意味のある「分析結果」へと昇華させる作業が必要なのです。

顧客が商品やサービスを選ぶ際にある要素は、価格、ブランドイメージ、サポート体制、利便性、機能、品質、評判などです。これらのさまざまな要素が絡み合いますが、多くの場合、顧客は単一の理由ではなく、複数の要因を総合的に判断して購買行動を起こします。

もし一人の顧客が「価格が安かったから」と言っていても、その顧客は実際には「価格」だけでなく、「ブランドへの信頼」や「アフターサポートの充実」など、複合的な理由で決断しているかもしれません。

生の声だけ読んでいると、その奥にある複合要因を見逃しがちです。そこでできるのが「データの調理」です。データの調理を行うことで、数多くの声の中に隠れたパターンや比重を見つけ、「実際にどの要素がどれくらい重要なのか」を可視化できます。

データの調理でまずおこなうのは「判断基準の洗い出し」です。自社の商品を選ぶ際に顧客が考えそうな基準をリストアップします。
(例)「価格」「ブランド」「サポート内容」「使いやすさ」「保証制度」「返品・交換のしやすさ」「●●機能」など

次におこなうのは、基準をさらに細かく分解する「細分化」です。大まかなカテゴリをもう少し細かい項目に分けることで、より精密な分析が可能になります。たとえば、「サポート内容」という大枠を、「チャットサポートの対応速度」「問い合わせ回答の丁寧さ」「修理対応の有無」など、具体的な項目に区分することで、どの部分が顧客に評価されているかを明確に把握できるようになるのです。

判断基準を洗い出し、細分化したら、今度は実際にお客様の声をこれらの基準に当てはめて数える段階に進みます。たとえば、収集した顧客レビューやアンケート結果を見ながら、価格を評価する声が何件、サポート関連を重要視する声が何件、ブランドの信頼性を指摘する声が何件といった形で、実際の数値に落とし込んでいくのです。この定量化によって、それまで曖昧だった顧客ニーズの傾向が明確になります。サポートが予想以上に求められている、価格よりもブランドを重視する顧客が思いのほか多いといった気づきが得られれば、これまでと違う方向性でのLPの改善や戦略立案が可能になります。

「お客様の声」は、もともとは整理されていない生の情報です。そのまま使うと特定の意見だけに振り回される危険があります。だからこそ、要素を選び出し、細分化し、実際にカウントする「データの調理」を行うことで、単なる声を分析結果として活用できるようになるのです。このプロセスを経れば、LP改善において本当に押さえるべき要点が見極めやすくなり、顧客に合った施策を打ち出しやすくなるでしょう。

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株式会社キーワードマーケティング 執行役員/インハウス支援室 室長/マーケティング支援/現役のマーケター&広告運用プレイヤー